ストレス

ストレスとは

ストレスは「外部からの刺激(ストレッサー)に対して、体や心が示す反応(ストレス反応)です。
持続的なストレスは、生活習慣の乱れや身体的変化を引き起こし、健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

1. ストレスの種類

ストレスイラスト

ストレスにはさまざまな種類がありますが、主に以下のように分類できます。

  • 物理的ストレス

    外部の物理的な環境要因から生じるストレスです。
     例)極端な暑さや寒さ、騒音や混雑、振動や圧力など

  • 化学的ストレス

    体内に取り込まれる化学物質や環境中の化学物質が原因となるストレスです。
     例)公害物質や有害な化学物質、薬物の影響、酸素の不足や過剰

  • 心理・社会的ストレス

    日常生活や仕事、人間関係など、心理的な負担や社会的な環境から生じるストレスです。
     例)仕事のプレッシャーや人間関係のトラブル、家庭内の問題や学校でのストレス、
     進学・就職・結婚などのライフイベント

            
  • 急性ストレス

    一時的な刺激や出来事に対して体が即座に反応する状態。
     例)公害物質や有害な化学物質、薬物の影響、酸素の不足や過剰

  •                  
  • 慢性ストレス

    長期間にわたり持続するストレス状態。
    心身に負担が蓄積しやすく、健康に深刻な影響を与える可能性があります。
     例)長期にわたる職場でのストレスや家庭内の持続的な問題

            

これらの種類のストレスは、それぞれが異なる原因や症状をもたらすため、適切な対策やセルフケアが求められます。
自分にどのようなストレスがかかっているかを理解することが、健康維持やストレス管理の第一歩となります。

2. ストレスの原因

ストレスの原因は多岐にわたります。大きく分けると、以下の4つの要因があります。

               

    環境的要因


    天候の変化、騒音、混雑などの外的環境


    身体的要因


    病気、睡眠不足、過労など身体の不調


    心理的要因


    不安、悩み、過剰な期待やプレッシャー


    社会的要因


    人間関係のトラブル、仕事の忙しさ、家庭内の問題

    進学、就職、結婚、出産といった喜ばしい出来事も「変化」という側面でストレスの原因となることがあります。日常生活の中で、私たちはこれら多様なストレッサーにさらされ、その度に体や心で反応が現れるのです。




3. ストレスの症状

ストレスがかかると、私たちの体や心にはさまざまなサインが現れます。以下は代表的な症状です。

  • 【 精神的な症状 】

    • ・気分の落ち込み
    • ・何をするにもやる気が出ない
    • ・不安・焦燥感
    • ・集中力の低下
  • 【 身体的な症状 】

    • ・頭痛や肩こり
    • ・消化器系の不調
    • ・睡眠障害
    • ・自律神経の乱れ
                   



4. ストレスの診断

ストレスの診断は、主に会社で実施されているストレスチェックや専門家による評価があります。
ストレス測定(自律神経バランス測定)の機器を使用した検査を行える医療機関もあります。

ストレスチェック


ストレスに関する質問票に労働者が記入し、それを集計・分析することで自分のストレスがどのような状態にあるのかを調べる方法です。労働者が50人以上いる事業所で義務付けられています。

専門家の診断


長期間にわたる不調が続く場合は、医師や心理士による診断を受けることが推奨されます。健康診断での数値チェック(高血圧、糖尿病、脂質異常など)も、ストレスが原因である可能性のある生活習慣病の早期発見につながります。

ストレス測定


自律神経バランスを測る機器を使用して、現在のストレス状態が分かります。

ストレス測定

ストレス測定

5. ストレスの治療法

ストレス治療は、原因に応じた多角的なアプローチが必要です。

               

    ①セルフケアと生活習慣の改善


    バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠は、ストレス耐性を高める基本です。趣味やリラクゼーション法(腹式呼吸、入浴、ストレッチなど)を取り入れることも効果的です。

    ②心理療法


    カウンセリングや認知行動療法(CBT)など、専門家による心理療法は、ストレスの根本原因に対する対処法を学ぶ上で重要です。

    ③薬物療法


    必要に応じて、医師が抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)、抗うつ薬(SSRI、SNRI)、β遮断薬(動悸を抑える)を処方します。

    ④ソーシャルサポート


    家族や友人、同僚など、周囲の支援がストレス緩和に大きな役割を果たします。話を聞いてもらうだけでも心理的な負担は軽減されます。


    ⑤TMS治療(経頭蓋磁気刺激治療)


    頭部にコイルを当てて脳に磁気刺激を与え、脳の活動を活性化させることでストレス状態を改善させる治療です。うつ病を発症させないための予防対策としても効果が期待できます。

    TMS治療

    6. ストレスの予防と再発防止

    ストレスを未然に防ぎ、再発を防止するための方法として、以下の対策が推奨されます。

                   

      ✔️ 健康的な生活習慣


      定期的な運動、バランスの良い食事、十分な睡眠は、ストレス耐性を高める基本です。また、アルコールやタバコの過剰摂取は避けるよう心がけましょう


      ✔️ 自己モニタリング


      自分のストレスサインや体調の変化に敏感になり、異変を感じたら早めに対策を講じることが大切です。日記やアプリを活用して、日々の状態を記録しましょう。

      ✔️ リラクゼーションの習慣


      毎日、少なくとも30分は自分のためのリラックスタイムを設けることが重要です。趣味に没頭する時間や、静かな環境での休息は心身の回復に寄与します。


      ✔️ ポジティブな思考と目標設定


      固定観念にとらわれず、前向きな視点を持つことがストレス軽減に効果的です。小さな目標や夢を持ち、達成感を味わうことで、ストレスに強い心を養いましょう。

      ✔️ 専門家への相談


      自分だけで対処が難しい場合は、早期に医療機関やカウンセリングサービスを利用し、専門家のアドバイスを受けることが重要です。


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      7. まとめ

      ストレスは、誰もが日々感じやすいもので、良くも悪くも身体に影響を及ぼします。だからこそ、自分にどのようなストレスがかかっているかを理解して、適切な対策やセルフケアが求められます。

      • 自己モニタリングとセルフケアを大切に
      • リラクゼーションの習慣を
      • 無理をせず、早めに専門家に相談を!

      その他の症状別一覧はこちら

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